『なかなか気持ちが休まらない人へ』を表紙買いして読んでみたよ

出版

書店の文庫コーナーで見かけた表紙のかわいいパンダのイラストに惹かれ、『なかなか気持ちが休まらない人へ』(内藤 誼人 著、三笠書房)を読んでみました。

 

パンダのイラストがかわいい!『なかなか気持ちが休まらない人へ』を表紙買いして読んでみたよ

なかなか気持ちが休まらない人へ―――こころの荷物を抱えすぎてませんか (王様文庫)

この本の著者は心理学者であり、とくにその知識をベースとした人間心理のスペシャリストでもあります。

本書では仕事や人間関係、家事、育児などで気持ちを張り詰めすぎてお疲れな人に向け、自分の気を休め「穏やかな気持ち」になるための心理テクニックが数多く取り上げられています。

そして、なんといっても表紙に描かれた「パンダのイラスト」がかわいいのが特徴です!

 

自分の「悩み」に対処して気持ちを休める方法を教えてくれる

気持ちが休まらない原因というのは、生きていくうえでつきまとてくる様々な悩みです。

悩みの種となるのは、仕事のストレスやプレッシャー、職場の人間関係、毎日の家事、育児、過去のトラウマなど、ぱっと思いつくだけでもいろいろありますよね。

生きている限りこれらをゼロにすることは困難ですが、深刻にならないよう自分でうまく対処することはできます。

むき出しの気持ちでノーガードのまま悩みに立ち向かっていても心を傷つけてしまうだけなので、心理学で武装して自身の悩みにうまく対処し、気持ちを休める方法を本書は教えてくれます。

 

日常において簡単にその場で実践できる心理テクニック

本書では著者の内藤先生が、さまざまな場面においてこうすれば気が休まるということをアドバイスしています。

「この時はこうする」「この場面ではこう考えてみる」という風な心理アドバイスの後、裏付けとなる実験データや根拠が示されているのが流れです。

では一例として、本書82ページの『優等生よりペテン師になれ!?』を紹介してみましょう。

 品行方正なことは、人間としての美徳ではありますが、それも程度問題です。あまりに堅苦しいのでは、誰だって息が詰まります。そんなときには、ちょっと「ヤンチャ」をするか「チョイ悪」行動をしてみてください。

ここでは、生きていくうえで「真面目」にこだわりすぎなくていいということを言っています。

たとえば、常にルールを守って道徳的に生きていると息が詰まってしまうので、気持ちを晴らすためにも少しばかりのチョイ悪行動を推奨しています。

ただ、法に触れるようなことはもちろん厳禁です。

ほんの少しだけネクタイを緩めてみる、派手な柄のネクタイを締めてみるだけでも「チョイ悪」行動をしたことになるでしょう。

誰にも迷惑をかけずに、あくまで許される範囲にとどめておきましょう。

 

では、なぜこの行動が気持ちを晴らすことにつながるのか??

本書で内藤先生は次のように解説しています。

悪いことをすると、罪悪感で気分が落ち込むと一般には思われています。しかし、実際には、悪いことをすると、一種の快感が得られて、満足するのです。これを心理学では「チーターズ・ハイ」(ペテン師の興奮)と呼んでいます。

悪さによって快感が得られるということが書かれていますね。

自分なりの「チーターズ・ハイ」を楽しむことで、張り詰めすぎな心をリフレッシュできるようです。

ちなみに私は、会社に行くとき腕に「パワーストーンの数珠をつけて行くことがたまにあるのですが、今思えばこれも「チーターズ・ハイ」の一種だったのかなぁと思っています。。

みなさんも知らず知らずのうちにやっていることがあるかもしれませんね。

 

あとがき

生きていくうえで悩みは尽きることはありません。

悩みから自身を守るために、ぜひ自分の悩みを自分で解決する方法を本書で学んでみてはいかがでしょうか。