「最後のイタイイタイ病患者」死去 ‐公害の苦しみと記憶を未来へ紡ぐ

訃報

富山県で発生した公害病の一つ「イタイイタイ病」の認定患者で、現在唯一生存していた富山市の女性が、2024年8月11日に亡くなったと発表がありました。93歳でした。

イタイイタイ病は、富山県の神通川流域で起きた日本の四大公害病の一つで、患者が「イタイ、イタイ」と泣き叫ぶことからこの名が付いたといわれています。
カドミウムが神通川の水や流域を汚染し、この川水や汚染された農地に実った米などを通じて体内に入ることで引き起こされました。
https://www.pref.toyama.jp/1291/kurashi/kenkou/iryou/1291/100025/100026.html

 

二度と繰り返してはならない公害の苦しみと記憶を未来へ

最後の患者が亡くなったことにより、イタイイタイ病は歴史の一部となり、もしかするとその記憶は徐々に風化していくのかもしれません。

いや、現代に生きる私たちは、これを単なる過去の出来事とすることなく、この教訓を決して忘れず、新たな公害の発生を防ぐという責務があります。

そして、どのようにして未来の世代へ安全な環境を残していくのか、真剣に考えなければなりません。

 

「最後のイタイイタイ病患者」死去に対するみんなの意見や考え

 

教科書に載るほどの公害病だから、患者さんたちには大変なご苦労があったというのは想像に難くないです。歴史の生き証人とでもいうような患者さんが亡くなったのは大きな損失のように思います。たとえ患者数がゼロになったとしても、公害病の原点とでも言うべきイタイイタイ病の患者さんのような公害病患者を生み出すようなことは、二度とあってはならないと思います。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5d216e97d264e96ce7f10765a51c6f0689a9ab55/comments

 

つい最近富山へ行ってきました。
この公害を引き起こした神通川は、とても清らかな流れで鮎釣りを楽しむ人たちの姿も。
世の中は、人が良くしようとすれば良くなるし、そうでなければ如何様にも汚れます。

日本が当時、公害問題を起こした後に、一つ一つ改善して正しい方向に立ち直ったのは、今住んでいる私達にとってありがたい事です。https://news.yahoo.co.jp/articles/5d216e97d264e96ce7f10765a51c6f0689a9ab55/comments

 

自分はその世代ではないが、このイタイイタイ病も水俣病も昭和の高度成長期、産業のため社会のためなど利害関係者が学者の警告を無視、妨害までして発覚が遅れた公害病だと学んだ。二度と同じことを繰り返してはならないとしつつ令和へ至り、はたして我々は本当に繰り返してないのか胸に手を当てて問うべきだと思う
https://news.yahoo.co.jp/articles/5d216e97d264e96ce7f10765a51c6f0689a9ab55/comments

 

あとがき

私はイタイイタイ病について「学校の授業で習った」という認識しかありませんでしたが、今回このように記事をまとめてみて胸が痛くなりました。

普通の日常を送っていただけなのに、患者さんに落ち度は無いのに、なぜ。

今の発展した生活の裏には、公害により犠牲となった多くの命があったことを、私たちは決して忘れてはなりません。

すべての公害により亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。